飽きてしまうまで

明日、ホイスト/ミニ・ブリッジをさせてもらう機会があるので、普通のホイスト/ブリッジへのデビューをさせようと思い、ここ3日ばかり付け刃で2人でホイストの形式を練習してみたところだ。でも、やはり2人で26枚のカードだけを使って行なう練習では、勝つためのコツを獲得するには無理があるようで、20分ほどで飽きてしまう。

1つのゲームで、今まで一番長く遊んだのは、1時間ほどかな。いつも遊んでいるポーフェー(ポーカー・フェース:ポーカーとページワンを合わせたゲーム)を15回勝負、とか言ってやった時だ。相手にカードを取らせるとかの役札がいくつかあり、勝つためにどのように役札を使うか、考えてうまくいくととても喜ぶ。

ジン・ラミーも同様で、最近は「チャレンジ」と言って、密かにジンを狙っていることもある。カードの組み合わせをいろいろと考えて、速くノックするコツは習得したようなので、大人と遊んでも十分にゲームになっているし、本人も100点を2ゲームくらいなら飽きずに遊んでいる。

自分なりの戦術を使いこなしながら、勝敗に絡んで来るようになって初めて、面白さがわかってくるのだろうし、長くも遊んでいられるのだろう。これは子供に限ったことではないが。

簡易2人ホイスト(13枚づつ2名に配り、普通にホイストする)で、最初にジャンケンをし、オープニング・リードの人を決める時に、やはり「最初は、わかんないからお父さんやって」と言う。やはりオープニング・リードに何を出してよいか、判断できないので嫌のようだ。おもしろいね。それはある意味、核心を突いているのではないか。

今は個人戦でやっているので、『最初は負けて、相手の動きに応じてカードを出せるようにする』という、多くの敵を相手にした時に、まずは相手の出方を見るという戦術は、悪くない考え方だろう。そこから、4名でのパートナーゲームになった時に、味方がいるということでプレイの幅が格段に広がるので、ホイスト、ブリッジのリードの定石も意味が出てくると思う。

実際のところ、2人での練習で最も効果がありそうだな、と思ったのは練習モードでのプレイだ。それは娘の申請により練習モードに突入する。おとうさんのカードを娘に見せながらのゲーム進行となる。娘もハンドをおとうさんに見せているが、おとうさんはあえてそのハンドを見ない。相手のカードが見えている娘は、いきあたりばったりでカードをリードする必要が無くなり、勝てるカードが見えるので、プレイがスムーズに進む。まあ、いつも勝つカードを出すわけではないので、何を考えてカードを出しているのか、は、良くはわからないが。

おもしろいのは、すぐに勝てるカードばかりでは無くなり、どれを出してもおとうさんが残り全部勝ってしまいそうなとき、ヤケになったりはせず、一応カードは出してくる。おとうさんは少し助言をする。

つまり自分でリードするとトリックが取れないけれど、おとうさんからリードをするとトリックが取れる状況がある(A10 に対してK8と持っているときなど)ので、その状況を仮のプレイで説明しながら、「最後まで自分でリードしなければ、トリックが取れるよ」と言うと、律儀にリードを控えて、最後にトリックが取れて喜んでいる。

おとうさんの手を見せながらの練習だと、自然とカード・コンビネーションを目にしながら出し方を考えられるので、悪くないなぁと思った次第。

娘はまだ、プレイの戦術という意味では、今のところ確たる面白さを獲得していないようだが、少し光明が見える発言があった。

お父さんが「ブリッジは、4人でやって、向かいの人と仲間になって遊ぶ」と、自分と向かいの人の双方を手で示してあっち、こっちと何度も動かして、仲間であることを説明した時に、「私はおかあさんと向かいで仲間になりたい」と言う。仲間と勝ち負けを共有するチームゲームも、感覚を覚えれば楽しいものだ。

4名でのホイスト/ミニ・ブリッジの初体験は、おそらく早々に集中力が無くなって、会場を走り回ることになると思うが、おとうさん、もしくはおかあさんが向かいに座って、仲間になって遊ぶなら、結構半日、持つかもな。しかし常にそういう人の余った状態にできるとは限らないし。最初は、大人と一緒のテーブルに座ることだけで十分なのだ。

まあ、最初の30分で嫌になっても最初だから仕方ないな、と、おとうさんが腹をくくらないといけない。