教室でプチ・ペア戦

ここ2週間ほど、家族みんなで体調が芳しくなく、外出を控える日々が続いていたが、今週になってそろそろ咳も出なくなってきたので、ブリッジ教室に娘と一緒に顔を出してみた。

すでに10人が集まっていて、私たち2人でちょうど3テーブル、本格的にペア戦をしますよ、とのことで、すでに終わっていた最初の1ラウンドはプレイせず、残り3ボード×3ラウンドの9ボードのペア戦で遊ばせてもらうことになった。みんなが揃った時間で教室が始まるわけではないので、最初の3ボードはしなくてもいいや、というアバウトな運営は助かるなぁ。

またしても、家で練習をしてこなかったわけだが、娘のノートには多少増えた項目がある。「みじかいほうの えふだからとる」「オープニング・リードは、そんをしないリードにする」「パートナーがビッドしたスートをオープニング・リードにする」。

トーナメントで遊んだハンドを例にして、システマチックではないが、その都度思いついた基礎的だと思うことを教えている。一度教えると、覚えていることが多いため、下手に間違ったことを教えるわけにはいかない。小手先のテクニックを教えるのも嫌なので【たとえば「最初にドロートランプ(ディフェンダのトランプを召し上げてしまうこと)をします、みたいなこと】、どうしても教えるペースは遅くなってしまう。

まあ、それでも、流れから行けば、おとうさんがヒントを出して、娘がそれを自分で考えて、自分なりに解釈するという形になっている、とも言えるので、おとうさんも無理せず今のまま進んでも良いかな、と自分を正当化してみる。

先のブリッジ教室の9ボードのペア戦、ゲームやスラムのハンドが少なく、ある程度勝手なビッドでもなんとかなるものが多かったようで、ディフェンスとなってダウンさせたボードもいくつかあって、とても楽しかった。その中で、サウスの娘が3H(スリーハーツ)のディクレアラになり、見事ジャストメークできたボード。

ノースにおとうさん、サウスに娘が座り、NSがバルでWがディーラー。ビッドは、EWは何も介入がなく(Eはスペードをビッドしても良さそうではあるが)、NSの間で次のように進んだ。

Nのおとうさんが、1C(ワンクラブ)、これにサウスの娘が1S(ワンスペード)と答える。おとうさんは2C(ツークラブ)、娘が2H(ツーハート)である。さて、おとうさん、娘のハンドが強いのか弱いのか、とんと見当がつかないので(w、この2Hをパスすべきか、それとも2NTとか言うべきか。そこで、思い切って3Hと言うことにした。本当ならハートは4枚ないと、パートナーをサポートしないのだが、なんとなくちょうど良いコントラクトになりそうな予感がして、2人で合わせて7枚のハートをトランプに、娘にディクレアラをやってもらおうと考えた。

コントラクトはサウスの3H。ハートをトランプに9トリックを取らないといけない。オープニング・リードはS4で、そこからプレイはよく覚えていないが、ハンドのスペードを何度かダミーでラフし、なんとも良くやったもので、9トリック取れていた(w。あっぱれ。

それにしても気になるのは、ビッドは4枚のスートを下からビッドしようね、と言っているにも関わらず、ハートとスペードで、スペードからビッドしていることだ。今度同じハンドを持たせて、どうビッドするか、それはどうしてか?を聞いてみることにしよう。おそらくAQがあって強そうだからスペードから先にビッドしたのだと思う。強そうなスートの方を先に言う、というのはそれはそれで正しい。ただ、その先のビッドの展開を予想できるようになると、強そうなものよりも枚数を重視してビッドしたほうが良い場合もある。おいおい話をしていこうと思う。

損をしないリード

何度かトーナメントをやってみて、損をするリードで成績が悪くなっていることが多かったので、損をしないリードをしよう!という課題を挙げてみた。さて、損をしないリードとは?

こういう話をした。ダミーにAQxとあり、自分はxxを持っている。このQでトリックを取りたいと思った場合、どういう風になると取れるとおもう?

娘の答えがとても良い答え。「Kを持っている人が、Kを出してくれること」。うん、確かにそうだ!これは正しい。なかなかそういう機会がないとは思うが、Kを持っている人がKをリードしてくれれば、100%Qが取れるね!

そしておとうさんは続ける。「ディクレアラ(娘)の右手から、そのスートがリードされると、Kが右手にあろうと左手にあろうと、Qは絶対に取れるんだ」「これはすなわち、Kを持っている人が、Kじゃない他のカードをリードしてくれること」「右手からリードされたら必ずQは取れる。しかし、左手からリードされたとしても、左手の人がKを持っているものと考えて、ダミーからはQを出すのね」

という風に展開した。そして最後に「自分からリードしなくちゃいけなくなったときには『取りたい絵札に向かってリードする』つまり、AやQから出してはいけない。Qに向かってリードする。すると、左手がKを持っていたとすると、Kが出ようが出まいが、Qが必ず取れる。Kが右手にあるとQは取られてしまうけど、その確率は、半々だ」。

娘はこのとき、よく左の人の顔をじっとみている。教えたわけではないが、「もしKをもっていると、ドキドキして、そわそわする」らしい(w。あからさまに口に出してはいけないが、そうやって相手の態度を感じ取るのはとても大切な技術だ。

損をしないリード、おとうさんもうまく説明できているとは思わないが、こうやって少しづつ続けていくしかないのだろう。

ちなみに、上記は、先の教室でのペア戦でWがディクレアラの3D(ダイヤモンドがトランプで9トリック取る)を1ダウンさせたもの。どうやってもダウンできる形だと思うが、プレイの途中で、Nのおとうさんが、クラブの3をリードしたとき、ダミーからクラブの4がプレイされたのを見て、娘はクラブの9を出した。JでもQでもなく、9。これはダミーの10を挟む形になっているから、9を出すことで全ては解決するというものだ。

このあたり、ダミーをフィネスすること、すなわち、勝てる札をできるだけ節約して出すこと、については、特に教えたわけではないが、ダミーのハンドをきちんと見つつ、正しい札をプレイできている。頼もしい。