勝負!本格版こいこい
最近、娘と花札をすることが多い。これまでは、勝負よりもゲームを覚えることを優先してきたため、「こい(役ができても続けること)」や「勝負(役ができたのでゲームをやめて得点すること)」はゲームに取り入れず、山札が無くなるまで得点を重ねて来た。
役を完全に覚えたことから、本格的に「こい」を取り入れることにした。そこで我が家のバイブル、田中潤司著『ギャンブル・ゲーム』(ごま書房、昭和49年)で上がり方を調べると、
12回で得点を積み重ねるらしい。とりあえず20文(もん:1点じゃなくて1文と計算する)先取のゲームで遊んでみた。
さらに、月の名前も忘れがちなので、上記書籍で再確認する。5月は"かきつばた"と娘は呼ぶ。
- 一月 = 松、松に鶴(20点)
- 二月 = 梅、梅に鶯<うぐいす>(10点)
- 三月 = 桜、桜にまん幕(20点)
- 四月 = 藤、藤にほととぎす(10点)
- 五月 = 菖蒲<あやめ>、菖蒲に八ッ橋(10点)
- 六月 = 牡丹<ぼたん>、牡丹に蝶(10点)
- 七月 = 萩、萩に猪<いのしし>(10点)
- 八月 = すすき、すすきに満月(20点)、すすきに雁(10点)
- 九月 = 菊、菊に杯(10点)
- 十月 = 紅葉、紅葉に鹿(10点)
- 十一月 = 柳に小野道風(20点)、柳に燕<つばめ>(10点)
- 十二月 = 桐に鳳凰
こちらはおとうさんが上がった図。青タン(6文)、赤タン(6文)、10カス(1文+2)、と豪華。
こちらは娘のこい。雨入り四光(8文)、花見で一杯(5文)、月見で一杯(5文)、5トウ(1文)、5タン(1文)と、こっちが超豪華。
20文だとすぐに到達してしまうことがわかり、50文にしてみたところ、最後におとうさんが上がろうとすると「おねがーい!」と懇願モードになるため、おとうさん情けをかけて勝負をしないで、結局だらだらとだらけた勝負になってしまった。それでも「こい/勝負」のタイミングがわかったようだから、次からはきちんとゲームができそうだ。
『ギャンブル・ゲーム」の役の図。
一応、役は次のようにやっている。
- 五光=15文
- 四光=10文
- 雨入り四光=8文
- 花見で一杯/月見で一杯=5文
- 菅原(表菅原:松梅桜)=6文
- 猪鹿蝶=6文
- 赤タン、青タン=5文
- 5ットウ(10点札5枚)=1文
- 5タン(5点札5枚)=1文
- 10カス(1点札10枚)=1文
この本、日欧のギャンブルがひと通り載っていてとても重宝している。書き口も田中氏の軽快な文章と水野良太郎氏のイラストがとても楽しい。
こいこい、ジン・ラミー、インディアン・ダイス、ファイブ、クレイジーエイト、馬鹿っ花、チンチロリン、きつね・ちょぼ一、ブラックジャック、ドボン、クラップ、追丁かぶ、丁半、あとさき、てほんびき、ルーレット、ドローポーカー、スタッドポーカー、ローポーカー、ハイローポーカー。
スタッドポーカーの章には、スティーブ・マックイーン扮するキッドとザ・マンの戦いを描いた映画「シンシナティ・キッド」のイラストと説明が書かれている。
この映画で、壁にコインを投げて遠くに到達したほうがコインを巻き上げるゲームを知った。娘が小さな頃から大好きで、ポーカーチップを使ってたまに畳の部屋でチップを投げ合って遊んでいる。