勇気を出して初回講習

なぜか「勇気を出してやり始めないといけないな」なんて考えて、今日は勇気を少し振り絞った。娘へのブリッジ講習を、始めたのだ。先週の土曜日に久々の生ブリッジで遊んできた。その直前に付け刃ではあったが、ノートランプのプレイや、メジャースートのレイズの勉強をしたので、ブリッジの形がまた少し、整い始めていた。このまま機会を逸してしまうと、ブリッジの上達はないなと、おとうさんは一人焦っていた。

なら、始めてしまうのが良い、と腹を決め、10分で良いので講習をすることにした。題材は前回のブリッジの時の3NTのプレイ。1つでは物足りないので、もうひとつくらい、家にあるブリッジの教材の中からNTのプレイをピックアップしてみよう。準備は5分くらいで済んだ。娘にも時間の約束をして、ほとんど眠る時間の直前になってしまったが、なんとか第一回講習を実施することが出来た。

第1問、3NTのプレイ

前回、娘がディクレアラをしてダウンしたハンドを、もう一度プレイさせてみた。カードを配って、ビッドを少しおさらいして、オープニングリードは4。

ちなみに、ビッドだけど、サウスの娘が1オープンして、ノースが1と言ったら、娘は考えて「1NT。」「あたり!」「だって、にも、にも、ストッパーがあるから、1NTって言うよ」とのこと。ストッパーも覚えつつある。

もう一度NTリビッドのおさらいをした。1NTは15-17点のバランスハンド(3種類のディストリビューション:4333,4432,5332)の時に、オープンする。だから点数としてその下を持っている時、すなわち12-14点の時は、1の代のスートでオープンした後、1NTとリビッドするのだ。この時、ストッパーは考えなくても、形がバランスハンドならいいからね。と教えた。

実際には、ノースが2オーバー1で2とレスポンスをしたので、その後サウスの娘が2NTとビッドして、最後私が3NTに上げた。このようなビッド経過なら、2NTは娘が言うように「にも、にもストッパーがあるから2NTと言う」ことには妥当性がある。もしストッパーがないなら無理してNTを言わなくてもいいだろう。長いを繰り返してビッドしても良い。まあ、詳細はともかくとして、娘がストッパーを意識していたことを知り、よかったなと思った。

【ハンドは再掲】

では、プレイ。4のオープニングリードから、娘がハンドのKで勝ち、実際のトーナメントでも今回同様、第2トリック目にをさわった。そして、落ちないコントラクトを1ダウンしてしまったのだ。今回も、2トリック目にさわったのが。「ぶぶー、はずれ」でプレイ中断。

まずは頭から取れる数を数える。「え?それってどういうこと?」「たとえばAKとかで、とにかくすぐに取れるトリックのことだ。それを数えることで、足りないトリックがいくつなのかがわかる」「えーと6トリック」3=6トリックだ。最初のトリックでが取れたので、7トリックになった。あと2トリックをどこかで開発しなければならない。

娘が考えたのがで2トリックを稼ぐことだったようだ。おそらく、ハンドのが5枚で長いからだ。そこで、おとうさんが説明を入れる。

「ハンドに5枚でダミーに2枚ってことは見方には7枚なので、オポーネントには6枚ある。なら、分かれ(ディストリビューション)はどうなっている?」「えーと、3−3」「じゃないな、相手のカードが偶数枚ならば、均等になるように分けるより、均等にならないように分けるほうが確率が高いのだ。3−3よりは4−2に分かれている確率が高いということ。」

「もしが4−2だと、いくつ負けていくつ取れるようになるの?」「えーと、2トリック負けて1トリック増えることになる」「そうだね。頑張っても1トリックしか増えない。今は2トリック足りないので、もう1トリックをどこかのスートで稼がなければならないってことだ、結局に手を付けることになるけど、おおよそそれでは時期が遅い。ダウンするだろう。」

「それよりも、はどうか?」「えーと1回負けて、2つ増える」「そうだね。ならば、を負けに行くよりも、Aに負けに行ったほうがいいのではないか?」「そうだね」ということで、4−2ブレークを想定することでを先にプレイすることが必要、という結論に達した。の2巡目に10が右手から落ちてくることも、注意してみておかなければいけない。

そして、次の練習問題へ。

第2問、同じく3NTのプレイ

これは、JCBLの1985年プレイコース、という練習本を参照した問題。同じようにプレイさせてみた。OL:7から、ハンドの10で勝ち、残りは1トリックを稼げば良いことがわかる。第2トリックは、ハンドから5をリードして、左手が8を出して、さてダミーの番、となった時、そこから自分で考えてみたいと、じっくり考えだして5分、そして、おもむろに言った。「クラブのスモール」「はい、大正解!」

へぇ〜、たいしたものだと感心した。1問目で相手6枚のカードの分かれが、3−3よりも4−2の方が確率が高いので、それを前提にすべきだ、という話をした。そして今回の問題も、そのことを考える必要のある問題だ。

娘の出した結論は、最初にクラブを負けにいくことだ。大正解!もしクラブが4−2だった時、最初にダミーのAKQと取ってしまった時、4枚目を負けに行かなければならないが、その時には、もうダミーの5枚目のクラブを取るためのエントリがなくなっている。そして、大切なことは、ダミーのクラブで増やしたいトリックは2トリックではなくて1トリックだ、ということ。

だから、負けることを、最初にしてしまうことで、ハンドには小さなクラブを残したまま、次の機会にダミーの小さなカードの4枚目を取りに行くことができる。

ふぅ、今日は疲れた。それでも、10分(30分かかったけど)のブリッジ講義は、これからも続けていこう。今日は面白いハンドで練習でき、娘もきちんと考えているということがわかって良かった。これからも引き続き、精進するぞ、オー。