石炭を掻き入れろ!

きつい坂道にさしかかり、蒸気機関車の釜に汗だくになって石炭を放り込んでいるようす。そんなイメージが浮かんだ。おとうさんの仕事が少し忙しくなると、せっかく少しづつ進んでいたトランプ遊びや計算の勉強も、ぽかっと空間があいてしまって気がつくと1週間過ぎてた、みたいなことを繰り返してきている。今もそうなりそうな気配がある。(「すこしづつ」の「づつ」は、「ずつ」と書くべきなのかどうなのか)

そこで、「石炭を掻き入れろ!」なわけだが、こういうときに、少しでもがんばらなくてはいけないのだと思う。だから少し石炭を掻き入れてやろう。

私が中学生の頃、緑のフェルトにとても憧れたことがあった。カジノのテーブルに敷いてあるものだ。あとは、こたつの上板の裏に麻雀するために張ってあるものかな。

こたつ板の裏のフェルトはいまいちトランプのためではない気がしていた。フワフワ感がないからだ。カジノには行ったことがないし。そのフェルトへの憧れはそのまま今に続く。

先日、居間のテーブルの脚を高くして娘の椅子を買ったので、居間のテーブルでトランプをすることが楽しくなった。しかし、テーブル板で直接トランプをすると、下に置いたカードが取りづらくて仕方ない。ここは柔らかいフェルトの出番だが、あいにく家にはないので、これまでは大きなバスタオルで代替していた。

家には不思議なことに、大きなバスタオルがたくさんある。バスタオルなど普段使わないので、娘のマントやお店屋さんごっこの材料にしかならない。また、バスタオルだけでなく、どうしようも使いようのないナイロンの膝掛けもたくさんある。いろんなお店のくじ引きがはずれてもらってくるものだ。膝掛けは仕事をするときにあっても良いかもしれないが、使うならもっと厚手のものが欲しいので、何枚もあるが全然使っていない。

この2つを合わせて、テーブルに敷いてみたところ、なんとも具合がいいことがわかった。スティッチの膝掛けを下に敷いて、プーさんのバスタオルを上にかける。スティッチの膝掛けだけだと少し毛羽立っているので、なんとなく落ち着かない。プーさんのバスタオルをかけることで表面が落ち着き、ふわふわ感も絶妙にちょうどいい。

なるほどなぁ。

おとうさんが集中できない、こういう時期だからこそ、例えばジン・ラミーの得点表を、下がやわらかい場所でも書けるように常に下敷きと一緒にして、また、きちんとノートにして、いつでも無くさないように壁にかけておくとか、テーブルの上に簡単に敷けるトランプ用のフェルトを準備するとか、そういう「余計なこと」に力を入れてみようかと思う。

自分に石炭を掻き入れるだけでなく、娘もおかあさんも喜ぶかもしれないし、パッとトランプの遊びに集中できる環境づくりというのも、せちがらい世の中では大切なことなのだろう。

さて、さっそく理想のフェルトを探すことにしよう。