場を乱さないという ちから

ここ数週間の間で、どういう経緯だったか忘れてしまったが、セットというカードゲームをせずに過ぎる日々が続いた。せっかく娘が、おとうさん、おかあさんに驚きのパターン認識力を見せてくれた舞台だったのに、ここ2〜3日で私が思い出してセットを遊ぼうというと、乗り気じゃなくなってしまった。集中力のないプレイは切れもないので、まるでおとうさんやおかあさんのレベル(w。なんとかして、もう一度セットを遊べるよう雰囲気を高めて行きたいと思う。

今月には娘が参加できるゲーム会で、トランプを扱ってくれるという。そのため、そこでプレイ予定のゴルフというトランプゲームを、おかあさんも含めて3人で遊んでみることにした。

以前教えてもらったルールはこちら。

http://www.gamefarm.jp/modules/gamerule/page.php?game=golf.html

ルールを読んでも、一度では把握できなかった。おとうさんは、こういうところが弱いのだ(w。何度かテストプレイをさせてもらって、5〜6回目にやっと概要が見えてきた。結構おもしろいゲームだ。そして、おかあさんも含めて3人で遊ぶことで、いろんなことの課題も見えてきた。今の時期にはずっしり重いと感じられる課題だったので、自分で概要がつかめるまで、何度かあいまいなことを書き連ねるかもしれない。

まず、おのおののプレイヤーの前の場に、カードを裏向きに6枚並べる。横3縦2。中央には場札(ストック)と捨て札(ディスカード・パイル)がある。6枚は最初何のカードが隠れているかわからない。そのうちの任意の2枚を開いて、ゲームが始まる。場札もしくは捨て札から1枚取って、目の前の6枚と交換していく。最終的に、6枚の合計点数が少ない人の勝ちで、2はマイナス2、Kは0、絵札は10点でその他は額面通り。

取り替えるときには表を向いたカードと交換も良いし、裏を向いたカードとの交換も良い。裏のカードは、表を確認してから交換することはだめ。もし2とかの良いカードが隠されていたとしても、裏向きのカードは即刻交換しなければならない。

誰かが6枚開いた時点で、ゲーム終了で、開いていないカードがある人は全部開いて点数を計算する。そしておもしろいルールとして、上下に同じ数字(字面)のカードを並べることができれば、その列が0点になるというもの。例えばQは10点だが、上下にQを並べると20点が一気に0点になる。

おとうさんとおかあさんは、このルールに従い、次の人が縦に同数のカードを並べてしまって0点にできるような札を安易に捨てないような配慮が必要なことを発見、また、裏返しになっているカードは、誰かが終了すると無条件に表にしなければならないため、点の高い札が隠されていても交換などできないので、つまり早く自分の札を多く開きつつ、点を少なくして行って、カード調整をしながらあがる、というのが1つのコツであることを理解した。

説明が長くなってしまったが、おとうさんとおかあさんは、おとなげある理解で、ゲームの楽しみ方を知ったのだが、おとうさんがここで重大なことを発見した。

次の番の人の6枚のカードを見ながら、自分が捨てるカードを決めないといけないのだ。でないと、自分がJがいらないからといって、安易に数の少ない3とかと交換すると、次の人がJを縦に並べる配置を待っていたときに、その人の上がりを助けてしまうことになるからだ。

このことを、娘が理解できていない。これは、ホイストで遊んだときに、パートナーが勝っているターンでもラフしてしまうという状況に似ている。つまり場を読まないといけない状況。場を見れば明らかなのに、それが見えないでいる。KY。重苦しい空気か。

ホイストならまだ、敵と味方の2チームしかなく、娘とパートナーを組んだ人は運命共同体という条件なので、まずいプレイも責任があいまいにできるし、リカバーも可能だ。しかし、個人プレイのゴルフでは、ひとり、場を読めないプレイヤーがいて次の人に有利となるカードを捨て続けてしまうと、他の人が文句をいいかねない。娘の次順、捨て札を直接取れるプレイヤーは、確実に有利になる。回り順も結構大切ということだ。

このゴルフは、テーブル上でカードをめくって置くゲームなので、カードを手に持たなくとも遊べる。そういう意味では誰にでもできるゲームであることを理解できた。ただ、場を読めない小さな子、普通ならみそっかすになるような子と一緒に遊ぶ場合は、注意しないといけないなぁと感じた。ある意味大人のゲームかもしれない。

今後、2週間くらいで、場を見ながらプレイをすべし、ということを教えるべきかどうか、まあ、教えないと、大きな子とは楽しく遊べそうにないので、周囲に迷惑をかけない程度の場を見ることを教えてみようか。結局、今回娘が勝ったのは、他の人があがって自分の伏せたカードを開いたとき、たまたま全カードが上下揃って0点になったときだけだった。おそらく、場を見てプレイをしなければ勝てないゲームなので、今後も逐次教えてあげる必要があろう。

その点、ジン・ラミーは娘とおかあさんが対戦しても、双方が掛け値無く正々堂々と対戦している。勝ち方の法則を娘も理解し出しているからであろうが、やっぱり単純で良いゲームなんだなぁとしみじみ感じる。

フェース、つまりアメリカン・ページワンでも、3人になると2枚を取らせる札を隣の人に出す、出さないで、確執が生じることがある。ホイストも究極では2人遊びと言えるかもしれない。ジン・ラミーは典型的な2人遊びだ。つまり3人以上で遊ぶゲームは、やっぱり場を見て、場を乱さない力を備えてこそ、皆で楽しく遊べるということなのかもしれないなと感じた。

このあたり、ゲームの善し悪しというよりは、娘の、そして我々家族の、社会との関わりという壮大な課題につながるのか、と少し思う。