ダイヤモンド

ここ数日、トランプを遊ぼうと言うと、「オーヘルしよう!」ということが多かった。オーヘルは難しいゲームだ。赤と黒の2種類を8枚づつ取って、つまりA〜7までの14枚を使い、最初は3枚づつ、次から4枚、5枚と配る枚数を増やしながら、トリックテークを行う。山札の一番上はトランプのスートを表すことにする。すると、最後の5ラウンド目は、見えないカードが山札の下のカード1枚だけになるので、どちらからのリードで、何トリックを取れるかという判断がかなり正確にできる。なんてったって、自分で持っていないカードは、相手が持っているのだから。

しかし、このゲーム、必ずおとうさんが勝つ。ブリッジのように頑張って考えてしまうから、ほぼ運の介入がなくなってしまうんだな。下の写真は、いつもは8枚づつなのに、今度は10枚でやってみようと娘が張り切ったところ。

トランプがハートで、おとうさんからのリードだった。お父さんは、クラブで2トリック、ハートで3トリックの5トリックと宣言し、当ててしまった。最初はクラブの9、もし勝ったら10とかKとかをリードして、数の多いクラブをエスタブリッシュさせる(自分しか持っていない状態にする)。クラブで娘が勝てば、トランプをリードするだろうから、AQJなら低い方を出せば必ず勝てる。そしてまた、クラブをリードすると、娘はラフするだろう。そうすれば、あとはAQのトランプなので、何を出されてもトランプは勝てる。ということで、5トリックという計算だ。

宣言するときに、お互い何トリックを取るか、一斉に宣言をしなければならない。ジャンケンみたいに。そのため、コインとか、石とかを握って見せ合うことにしている。最近、プラスチックの石(彼女はダイヤモンドと呼ぶ)を見つけてきて、これを握って遊べるので、オーヘルがマイブームになっているようなのだ。

この、ダイヤモンドを握るのはゲームの肝ではないので、いつもおとうさんが圧倒的に勝ってしまって、娘は途中で投げ出してしまう。またオーヘルしよう、というと、嫌だ、他のゲームだ、と言い出す。

最近は、ジン・ラミーもさっぱり勝てなくなってきている。何か、今の娘にぴったりのゲームを見つけて、励まして上げるべきかとも思う。というか、神経衰弱とか、セットとかだと、おとうさんもおかあさんも、一切寄せ付けないんだけどね。大人も子供も、楽しめる、少し背伸びができるようなゲームってのはいつの時代でも容易に見つからないものだ。