ダブルダミー
年末というのは不思議だ。自分では普段と変わらないと思いつつも、周りが慌ただしくなってきているから年末という気分になってくる、という言い訳をするが、実は、年末を実感しているのは自分の頭や体であって、世間がそういうことを言い出したり醸し出したりしはじめた時に、それを受け入れるための体制を、密かに整えているものだと思う。
だから、移行の時はバタバタとするけれど、始まってしまえばなんのことはない、いつも通りの年末だったりする。
娘は年末をどう感じているのだろう?雪が降り外で雪遊びができるようになったため、それだけでも冬の到来を感じているだろうし、クリスマスだと世の中が慌ただしくなってくることでも、そわそわ感を自分で醸成しているのかもしれない。おおそこ、今年から普段は滅多にテレビをつけなくなった。私はあまり違和感がないが、奥さんはかなりのストレスかもしれない。それでも、自分のためおよび娘のために、だらだらと流しておくだけのテレビをやめたのは良いことだろう。
昨晩、寝るときに娘に本を読んであげた。クリスマスのお話の絵本を1冊だけ読み、あとは寝ることにしたが、皆が寝てしまうとひとりで怖いのか、本を読んでいてくれという。そこで私は読みかけのブリッジの本を枕元で開いて読み始めた。
「ブリッジのほん?」と聞くので「そうだ」と答えると、自分で物語を作り始めた。4人のカードが開かれていて、4つの席がある。おとうさんがどこに座り、おかあさんがどこに座り、私がどこに座って、ダミーがどこだ、と話している。おとうさんは本を読み進める。
「最初は、おとうさんが、ダイヤモンドの3をだしました。」「おかあさんは、ダイヤモンドの4をだします」「ダミーはダイヤモンドのJをだします」「そこで、わたしは、ダイヤモンドのQでかちます」
「わたしはスペードの3をだします」
と、延々と3〜4トリックのプレイを続ける。おもしろい。どの程度考えているのかいないのか。それでも、だんだんと教えていけば、印刷されたダブルダミーの問題を考えることもできるのかもしれない。
いずれ春からは、ブリッジの練習をはじめようと思っている。どうなることやら。