3カ月ぶりのブリッジ
もう先週になるが、地元のブリッジ定例会に参加し、娘と久しぶりにブリッジをした。先月の定例会はおとうさんも娘もお休みしたのと、その前の先々月はおとうさんだけが参加したので、娘は9月以来3ヶ月ぶりのブリッジとなった。直前までおとうさんの仕事で慌ただしい状況で、予想外の大雪が積もっている中、歩いて会場に向かう。幸いにも、いつもの会場はあるいて10分程度の距離にあるので、ほんとうに助かる。
途中の道すがら、娘が「おとうさん、本当に覚えてないよ、なんにも。どうやって遊ぶんだったかも忘れちゃった」と言う。実際この3ヶ月は一切ブリッジの話もせず、家でブリッジで遊ぶこともなかったから、それは予想していたことだ。まあ始めてしまえばすぐに思い出すはずだよ。
#14:3NTW
「今日はディクレアラにならないといいなー。」と言っていた娘。始まって2ボード目で、そうそうにディクレアラになってしまった。Eのおとうさんからパスで始まり、Wの娘が1NTで開ける。
おとうさんのハンドで、3NTと普通にビッドするか、5♦とジャンプするか、ちょっと迷ったけど、3NTのプレイになれるためにも娘には3NTをやってもらおう、と3NTでこれがコントラクトになった。
Nからオープニングリードは♠4。はじめに1分考える。とても良いことだ。Eのおとうさんは6枚のダイヤモンドをうまく使ってくれるといいなぁと考えていたがどうか?♠Aで第一トリックを取り、♦Aをキャッシュした。サウスがショウアウト。しかし次のトリックでダミーから♦Kを出してしまい、♦Qを捕まえられずにダウンしてしまった。
♦Qは、確実に捕まえることができたはずだが、始まる時に「フィネスって覚えている?」と聞くと「なんだっけ?」ということだったので、典型的な3NT+2のハンドも、1スートが13枚あるってことを数えることを思い出すことができないと、難しいハンドになってしまうという教訓だ。案の定4テーブルのIMP戦でこのボードを落としたのが娘だけだったので、ー33点の赤字となってしまった。
それにしても、プレイが終わった直後には、前のハンドを忘れているっていう娘の特技には舌を巻く。前しか見てない。ある意味見習わないといけない。
#10:1NTE+2
続いては同じくNTがらみのボード。Eのおとうさんから1NTで開けると、3人パスとなった。サウスからのオープニングリードは♦7。ダミーが開くと魅力的な6枚スペードと、9点。長さ点を足しても10点は言っているから、ゲームルーズだ。
しかし、このあたり、レスポンダが4枚以上のメジャーがあるときステイマンを使う、までは出来るのだが、それ以外の9点や10点あたりの微妙な点数は、ビッドをどうして良いかまだ、きちんと教えることができていない。だから娘にとっては、このハンドは難しいハンドなはずだ。
考えて判断する余地のあるビディングシステムだと、自由度があって知らないハンドでもある程度楽しめる。しかし1NTへのレスポンスは、決まっているものは覚えるしかない、もしくは考え方を基礎から叩きこむしかないので、一夜漬けが終わっていない娘にとっては、「覚えれば済むこと」が一番の難関なのではないかと思う。パートナーにも「覚えればいいだけなのにな」と悪態をつかれるかもしれない。
成績は、4テーブル中2テーブルがゲームルーズをしてくれていたために、−22だけで済んだ。
#5:3NTS
これもまた、NTがらみのハンドで、サウスの娘が1NTでオープンし、Nの私が2♣とステイマンで入る。ステイマンは事前にちょっと話をしたところ、すぐに思い出してくれたので使えることになった。
娘の答えは2♥。そこで私は、♠4枚とインビテーショナル・ハンドを示す、2NTをビッドした。すると娘は嬉々として3NTを置く。
ゲームに入る前に、このインビテーションの話をする機会があった。レスポンダからゲームを誘われた時は、オープナーはミニマム(15点)でない限りは、基本的にゲームに乗ることにしよう!という話。この打ち合わせ通りのビッドができたので、私もとても嬉しかったし、娘も嬉しかったようだ。
Wからのオープニングリードは♦6で、ダミーから8を出してそれが勝っているにもかかわらず、娘がハンドから♦Kを出して勝った。あれ?大丈夫か?
という間に、1トリック足りなくて結局ダウンしてしまった。その場では、最初の♦Kを出さなければ1トリック得してメークしたのではないか?と言ったのだけれど、実際にはこの3NTは簡単ではないような気がする。♦で2個取れるようになったから8個、♣Kが抜けるのでもうひとつをどこで取るか?
♦8で勝ち♣をフィネスしKに抜け、ここで♦スモールを出されると、Eに入ったとしても♦が残っているのでダウンしてしまう。やっぱりダウンするハンドかな。
しかし、3NTをビッドしていたのは私達ペアだけであった。他は2NT止まり。またしても−18の失点。苦しいな。
#6:4♠N
今度はNのおとうさんが1NTでオープンし、Sの娘が2♣のステイマンから始めて、2♠ー4♠というコントラクトになった。
ジャコビートランスファを使っておらず、複雑なステイマンの答え方もまだできないので、とにかく4枚以上のメジャーがあればステイマン。レスポンダが5枚あるならその後もう一度メジャースートを言う、という方式で乗り越えようと思っている。しかしそういうビッドシーケンスがうまく行ったことはない。
それでも今回は娘(S)がステイマンを使ったのでスペードフィットが見つかった。それも、1NTー2♣;2♠ー4♠と、インビテーションではなくいきなり4♠。5枚ある♠がフィットしたので喜んだのかもしれない。良いビッドだと思う。
プレイは、Eから♦Kで、ルーザは♥1♦1♣2なのでダウン確定、と思った。何しろルーザを消せない。とりあえず♦Aで勝ってドロートランプ3巡、ダミーから♥リードするとWがAで勝って♦をキャッシュ、これをEが♦Qでオーバーテークして♦を続けた。
ダミーでラフして、ハンドの♥KQをキャッシュした。それでもハンドの♣A75は状況が変わっていないのでこれまでの♥A、♦Qと合わせて4ルーザは1ダウンだ。そこで、だめもとで♣A、xでスローインしてみることにした。
案の定、Eが♣Kで勝って♣がないため赤いスートしかリードできず、ラフアンドディスカードになるため、この時点でクレーム。ジャストメーク。オープニングリードから「これはスローインしかないよなぁ」とうっすら感じていたイメージが、そのまま成功に結びついてくれたので、とても嬉しかった。
4テーブル中4♠=が2テーブルでダウンが1つ、2♠が1つ。メークした他のテーブルはサウスがディクレアラだった。この場合リードは♣Qになりそうで、Nから♣Aを出した時Eが♣Kをアンブロックすると問題なくダウンできそうだが、失敗すると♣Kがブロックしてしまい続けられず、ダミーの♥でハンドの♦をディスカード出来るのではないか。これならジャストメーク。
最後まであきらめずに、クラブをパーシャルエリミネーションして、スローインするというイメージが成功して、とても嬉しかった!
#17:4♠E
Eが私でWが娘。ビッドは、1♠ー2♠;3♠ー4♠と、なんとか4♠にたどり着きジャストメークで事なきを得た。
ダミーが開くと12点。忘れないうちに聞いてみたが、「12点あるね」「そう、だけd13点ないから2♣と言わなかった」とのこと。2♣はツーオーバーワンなのでゲームフォーシング、13点(長さを含めて)以上の時にビッドすることにしている。よってこのバランスハンドの12点で♠3枚サポート有りのハンドは、ちょうどインビテーショナルの上限に当たる。
ツーオーバーワン・ゲームフォーシングは、インビテーショナルのハンドの表現の仕方をきっちりとマスターする必要がある。今はほとんどその部分を練習していないので、2♠というのも理解できる。フォーシング1NTを使わずに、サポート有りのハンドを示すためには、3♠とジャンプするという方法もある。今はそっちのほうが簡単に覚えられるので、それでも良いかと思っている。今度きっちり教えることにしよう。
#18:2♠E+2
こちらは、Eが18点のハンド。普通なら1♠から2♥もしくはより強さを示して3♥などと言うだろうか。
しかし、私たちのビディングシステムでは、ウィーク2やプリエンプトビッドが存在しない。そのかわり、強いハンドでオープンするときは2の代でオープンする。ストロングアーティフィシャル2♣ではなくて、いわゆる昔のディマンド2の形かもしれない。
基準は20点以上あるハンド。バランスハンドなら2NTでのオープンになるし、それ以外は強くて長いスートでのオープンになる。ただし、その後ゲームまで行くかどうかなどは、あまり決めていない。本当は常にゲームフォーシングにしたいと思っている。たとえ場違いのゲームビッドであろうとも、フォーシングかどうかが、決まっていることが大切なのだ。
今回のハンドは、おとうさんは1♠でオープンせずに2♠でオープンしてみた。これが全員パスで、2♠がコントラクトになり、♥ラフ1回、♣で1敗のみだったため、4メークした。
4♠メークが1テーブルあったようだ。私達ペアも、2の代のオープンをゲームフォーシングと決めることにしよう。そうすれば、今回のハンドもゲームビッドができただろう。
終わってみて
娘が「何にも覚えていない」という割には、ディクレアラプレイの「穴」も、インビテーショナルへの対応も、覚えていた時の、そのままだった。要するにおとうさんはそこまでしか教えていなかったってことだな。
それでも、ディフェンスはもともと勘がいいので、相手のコントラクトを着実にダウンさせることができて、とても楽しかった。
終わってみると9ペア中3位。IMPは+75。やはり成績がいいのは、たとえ偶然でも気分がいいし、次に繋がるので助かる。来年の1月の定例会までには、今回明らかになった「きちんと教えていないビッド、プレイ」をきちんと教えておきたいと思う。家族のブリッジにも力を入れないとね。