正しい姿勢
さきの9月に、インドネシアのバリ島で行われた世界ブリッジチーム選手権(優勝イタリア、オープン日本チームは22チーム中11位)のデイリーブリテン、最終日に掲載された記事が、心に留まったので、ここに転載しようと思う。
フォールスカードの成功 by Josef Harsanyi
(フォールスカードっていうのは、相手を騙そうと、出さなくて良い大きなカードをわざと出したりするプレイ)
シニアのドルジ杯、準決勝の第4セッション、ドイツ対フランスのオープンルームにおいて、フランスのフランシス・リーンハルトは、ディフェンスで素晴らしいフォールスカードをした。これによりディクレアラがこのディールをダウンする道を見つけることができた。
何が起こったのか。
ライナーマーシャルは、5♦のディクレアラでノースに座っていた。Eのリーンハルトからの♥Jのオープニングリードは、Wのアレン・レヴィが取り、トランプ(♦)にスイッチした。
ディクレアラは♠2つ、♦5つ、♥2つをラフ、の合計9トリックがあるので、コントラクトには♣で2トリックが必要で、トランプコントロールを失ってはいけない。
次の図は♣のレイアウトである。
♣Aがキャッシュされ、小さな♣はラフされた。
もしEが小さな♣をフォローしたならば、ディクレアラは次に、♣Kが出てくると考えるだろう。しかし(Eの)リーンハルトは♣の2順目に9を寄贈するとことによりディクレアラにダウンのオプションを与えた。
さて、(この9が)♣J92から出てきたのならば、ディクレアラは次にQをリードしてJを捕まえなければならない。ディクレアラは実際にもミスゲス(推理の間違え)をしこのゲームを落とし、フランスに10IMPを与えた。
ここでミスゲスしてしまうのは、よくあること、なのだろうか。
いや、それは違う。
ブリッジコンピュータ選手権に参加したヨハネス・レイバーは次の双方をシミュレートしてみた。すなわち、数種類のプレイおよび、彼のソフトウェアQ-Plusのディクレアラが、想像力豊かなディフェンダの準備により罠に落ちることを、である。
コンピュータ上でE役のプレイヤーが、♣の2順目に冴えた♣9のプレイを見つけることはできなかったのが現実であった。
この想像力豊かなプレイは、上手な人間のプレイヤーのために予約されているということだ。
カードコンビネーションを追いかける
Eの♣9のようなプレイを私自身できると思っているわけではないw。ただ、この最終日のブリテンの記事をたまたま読んで、ビビビっと体に電気が走った。ああ、♣9が出たら♣Jの3枚に期待して♣Qをリードする、というカードコンビネーションを常に頭に入れながらブリッジする、というのが、ブリッジの基本だよなぁ、って。
最近、こういう基本について、忙しさにかまけて忘れていることが多いし、だからこそ、ブリッジに薄っぺらさを感じてしまうことがあるのだろう。ブリッジはもっともっと、重厚なのであって、それは私自身がそこに味を見つけることにほかならない。
だんだん、わけがわからない日本語になってきたが、書きたいことが山ほどある。