漫然とプレイしない

先日、ネットでブリッジをしていた時に、ちょうどタイムリーなハンドが来たので紹介する。というか、自分自身のために、メモ。

私は上、左が1NTでオープンして、2トランスファーをしてそれがコントラクトになった。リードは私。サイドスートの3をリードした。



  10542
Q96

ここでディクレアラは、ダミーからスモールを引く。PdはサードハンドハイでQを出し、これがディクレアラのAに負ける。結果は2+1で、マッチポイントだったのでスコアは33%。

単にこれだけのこと。

しかし、終わり間際、Pdが言うには、「リードに対してQを出す必要がなかった。9で十分だった」と。小さな閃光が私の脳みそに落ちた。

最近、カードコンビネーションの話が気になっている。まんぜんとプレイしてはいけない。では、ここでPd(サードハンド)は、どのように考えるべきだったのか?なぜ9で十分なのか。

よく言われることわざに「ダミーをフィネスする」というのがある。ダミーには10が見えている。Qと9で挟めそうだ。しかし、ディクレアラがJを持っていたならばJに取られて損をしそうだ。

でもサードハンドハイとも言うよな。ま、ここは、ぐっと我慢して9を出しておくか。なんて漫然とプレイをしているのがいつもの自分だと気づく。今回のPdは、私のもう1歩先を行っていて、それをポソッと口に出してくれるので、実は私にとってとても良い方なのではないかと考えている。

パターン分け

そういえば、あるアナーがどのように分かれているかを、きちんと場合分けして理解するということは、以前から言われていた。しかし、自分の頭で具体的に考えて実行したことはほとんどない。なるほど、今がその時期か。

今回はこうだ。

  1. トランプコントラクトでスモールのリードということは、リーダーはAを持ってない。ということはAはディクレアラである。
  2. Pdの3のリードは何枚から?シングルトンだろうか?それはかなりのチャレンジだ。もし通常のフォースベストだとすれば、Pdはどのようなハンドからリードしたのか?
  3. もしPdが4枚なら、4432でディクレアラは2枚だ。さらにAを持っている。ミッシングアナー(見えないアナーカード)は、KとJ。この2枚は誰が持っている?

ここから、精神的にサボらずに、きちんと考え尽くせるかということだ。

  1. もしPdがKのみの下から打ったなら、ディクレアラはAJだ。

  K873
AJ  10542
  Q96

この時は、Qを出そうが、出すまいが、ディクレアラはAとJ10のうち1枚を確保する。すなわち2トリック、自動的に取れるということ。だから、サードハンドはQを出しても9を出しても同じ。

  1. もしPdがJのみの下から打ったなら、ディクレアラはAKだ。

  J873
AK  10542
  Q96

この場合も、サードハンドが何を出そうと、関係ない。ディクレアラは2トリックもしくは3トリックを取れる。

  1. もしPdがKJの下から打ったのなら、ディクレアラはAxだ。

  KJ73
A8  10542
  Q96

この時、Qを出すと、Aに被せられて、おそらくダミーの10は生きるだろう。

しかし、9を出すとどうか。ディクレアラがAで取ると、

  KJ7
8   1054
  Q6

このあと、上から7をリードすることで、ダミーの10は生きることがない。
ディクレアラがAで取らないと、

  KJ7
A   1054
  Q6

ディフェンダは、ディクレアラがA1枚を残していることをほぼ知っているので、ちびでAを追い出すので、やっぱりダミーの10は生きることがない。

さて、Qを出す時と9を出すときの、考え方の違い、どこに目を付けるべきかということ、これらを、時間をかけて考えて、身につけたいと思っている。

ブリッジ入門

JCBLにもリンクがあるが、フレッドギッテルマンの作成した「ブリッジ入門1、2」の中に、「ダミーをフィネスする」という項目があったような気がする。けっこう、ディフェンスの基本を押さえていて、良いソフトだと思う。しかし、ある程度知っていると、最初からちんたらやっているのがもどかしい。初心に帰って、あのソフトを毎日頭から実行するのは、良いことかもしれない。英語版ならば、ブリッジの英語の練習にもなる。