10年目の雑感

福岡までの最後の週、仕事も(たぶん娘とのブリッジも)つつがなく力みなく、過ごしながらはるか南の街までの旅行を心から楽しめる体調に、心境に持っていかなくてはならないなと考えていた。そして明日の夜には移動を始めるのだから、今日がその最後の夜、ということになる。

土曜の早朝に移動して、月曜は休みを取ったので、月曜の夜に家に帰ってくる予定。すると仕事の方は、今日が打ち合わせ、月曜に新しい仕事の材料が届くという。ならば、福岡へ行ってくる間隙はできたというわけだ。仕事には流れがあるので抗うことはなかなかできないので、なんとか心境だけは「福岡行ってくるぜ」という心持ちで居たかった。どうやら、そのようになれそうで、何よりだと思っている。

私が旅行をするとき、いつも感じるのだが、1.5日、心が溶けるのにかかる。だから2日の旅行は心が溶けないうちに帰途につくことになる。今回は、明日の夜から移動とすれば、ちょうど日曜日の朝には、心が溶けているということになるな。日曜はブリッジの日じゃないか。なるほど、ひさびさの開放気分はブリッジテーブルで迎えることになるということなのだな。その後の2日が楽しみだ。

さて、私の心持ちの準備は万端のようだが、娘とのブリッジは、そうだな。2週間前の地元でのゲーム以降、何もしていないし、娘と話すこともなかった。いいのだろうか?これで当日、楽しく悔いなく遊ぶことができるのだろうか?

これについては、たぶん、おとうさんがもがいてきたが、いかんともしがたく、心のなかで整理がついていたのだと思う。すなわち、「何もしなくても、このままでいい」ということ。練習しなくていいよってこと。18点のバランス・ハンドのオープンや、20点あるときに1の代でオープンしたりとか、そういうことは、どうでもいい、っていうのではなくて、事前にチェックしなくても、その場でなんとかなる、という思いを、この1週間で私自身が自分自身に確信させた、という形になった気がする。

マッチポイント制(順位点を累積していく方法)だと、皆と同じコントラクトで同じ結果であることが、もっともアベレージを確保する容易な方法と考えてきた。そして、1NTが楽なのは、その後のビッドの展開が杓子定規的に覚えればいいだけなので、ジャッジメントが不要で難しくない、というふうに思っていた。実は反対かもしれない。

娘とのブリッジは、皆と異なるコントラクトで居ることで、私達の「時の運、勝負は水もの」の成績を取得しようではないか。楽しいコントラクトまでの濃い道のりを娘と一緒に楽しもうではないか。実は、成績ではボトムかもしれない、相手の2NTを3ダウンさせて波に乗ろうではないか。プリエンブティブ・ビッドを使わない我々は、どういう競り合いとなるのか、予測できない。そういう中での順位点がどうなるのか、楽しみだ。あえて、ビリでも、笑って過ごそう。いや、ビリではいけない。入賞目指せ!2人のこれまでの練習と感性の流れを信じて!

毎日自動車の中で考えていたと思う。練習しないで後悔しないのか?ということ。しないのだ、とわかっていた。なぜだろう?

大きな大会に出るのに、今まで随分とコンを詰めて練習をして出場をしていた。今回のように、なんにも練習をしないで出場するなんてことは、初めてだ。ある意味、心地良い。

そして、福岡が終わったら9月に地元でのチーム戦が待っている。娘のビッドをきちんと復習するのは、来年になってからでいいかな。それまで、細かいことは言わず、まるでホイストで経験を重ねるように、適当なブリッジでカードプレイの経験を積んでいくというのも、ある意味理想的な展開かもしれない。

10年

おとうさんは地元のブリッジクラブに顔を出し始めて、今月で満10年になることがわかった。そうか、10年か。次の新しい10年、いや7年に向けて、自分の目標を立てなければならないな、と考えている。そういう節目の時期に、懸賞に当たってブリッジで旅行ができるとは、私は幸せものだ。それも娘と一緒だなんてね。

最近は毎日、ディフェンスプロブレムを読んで、

  • 「ポ」イント
  • 「ディ」ストリビューション
  • 「ト」リック
  • 「カ」ードコンビネーション

のポディトカを覚えようとして頭に叩きこもうとしている。ほんのちょっとだけ、できるようになってきたかもしれない。なんといっても10年できなかったことだから、もっと具体的に、策を練って修練を重ねて検証しないといかん。

さて、とりあえず、あと4年で、ペア戦全国入賞をめざすか。目標が高くて笑ってしまうけれど、目標は高いほどいい。

娘は今日も、寝る前に「ハロー、ナイストゥミーチュー」って練習している!いいぞ!