6スペーズ・ルーズ

先日の地元のブリッジ競技会でのこと。6チームのチーム戦でペア総当りの30ボードのプレイだった。その第一ラウンドの3ボードで、2、3ボードが娘のディクレアラとなった。30ボードというと普段の競技会よりも多いボード数で少しだけ長丁場。こういう時にはじめにディクレアラが続いたりすると、調子に乗るか、それとも調子を崩すか、どっちかになりやすい。

娘は結果的に調子に乗った気もするが、普段通りだっただけかもしれない。

そんな中、3ボード目。

Nがパスして、Eの私は16HCP、1NTオープンをした。1NTオープン後の約束については、直前の簡単な打ち合わせの中でステイマン2クラブは使えるということになった。レスポンダに4枚のメジャーがある場合に、メジャーのフィットを探すというもの。5枚あるときにどうするか。今なら通常はジャコビートランスファーを使うことになるが、これはよくわからないということで使わないことにした。5枚の時にもステイマンね、ということにしていた。

すると娘が私の1NTに対して2スペーズとビッドした。

ステイマン以外は使わないことにしていたが、おそらくスペードが5枚以上あるので言ってみた、というところだろう。私はその5枚のスペードに3枚あるのでフィットを示し、3スペーズ。

これを娘は少し考えて4スペーズにレイズして、コントラクトは4スペーズ。結局不要なラフを1回されて5メークだったと思う。

他のテーブルは全て6S(スペーズ)をビッド&メークしていた。会場に来る前に、「2人合わせて31点あったらスラムを目指していいからね」と言っていたのを覚えていたらしい。自分に15点あるので、15-17の私と向かい合って最大32点。スラムが見えたが、どうビッドしてよいかわからなかったらしい。

あとから次のように教えた。「そういう時は5スペーズってレイズするといいよ」と。この中途半端なビッドでスラムへの気持ちを示すということ。今後いろんなスラムトライの方法を覚えるだろうけど、今はまず、スラムの可能性の気持ちを自分で感じること、そして、たった1つでも方法を使えるようにしとくこと。

機転の効いた2スペーズは、とても良いビッドだった。次に似たようなハンドが来たら、もうスラムは逃さないだろう。