2ウェイ・チェックバック・ステイマン 2つ
最近チェクバック・ステイマンを使うようになった。これは、ディクレアラが4枚のメジャースートを隠してNTをリビッドしたとしても、後からメジャースートのフィットを探すことができる、というもの。多いのがオープナーの1NTリビッドの後である。
1つ目の練習ボード
ノースが1♦でオープンした。13点。サウスは13点で♥が4枚あるので1♥だろう。さてここでノースがもし、1NTとビッドするとどうなるか。♥はシングルトンでNTに向いてないかもしれない。しかしパートナーは確実に♥4枚あるわけで、ある意味♥Kのシングルトンは案外使いようのあるストッパーなのかもしれない。
また、もしここでノースが1NTと♠を飛ばしてビッドしたとしても、チェックバック・ステイマンを使っていることから、4枚の♠のフィットは後からでも探すことができることがわかっている。
というわけでNは1NTとリビッドする。
サウスはフィットがないことから3NTと直接ゲームに飛んで問題ないだろう。なぜなら♥は4枚だけで、それはすでに伝えてある。♠は3枚しかない。もしPdが4枚の♠を隠して1NTとリビッドしていたとしても、こちらには3枚しかないのでフィットとならないことがわかる。だから3NT。
さて、もしサウスの♠が4枚だったら?ここでチェックバック・ステイマンが出て、4枚の♠フィットを探すことになる。1NTに続くサウスのビッドは、ここで13点ありゲームフォーシングをかけることができるので、2♦となる。1NTのあとの2♦は、ゲームフォーシングであることを示すアーティフィシャルなビッドである。
2♦でゲームに決める。それに対してノースは♠が4枚あれば♠を示すし、なければ2NTを言うか5枚のマイナーを言ってもいい。いずれゲームまでビッドは続くはずだ。
実際には、サウスが2♦でゲームフォーシングをかけて、最終的にノースの3NTになった。
2つ目の練習ボード
イーストが13点で1♣オープン、ウェストは12点のバランスハンドなのでゲームフォーシングでなく、インビテーションハンド。ビッドはイーストから1♣ー1♥、ここでイーストは1NT。これはチェックバックステイマンを使っていることから必要があれば♠のフィットを探せることがわかっているので、あえてバランスハンドを伝えるために1♠を飛ばして1NTをビッドする。
これにウェストは、♠のフィットを探す必要があるが、ゲームフォーシングハンドではなく、インビテーションハンドだ。よってビッドは2♣。これはインビテーションハンドを示すアーティフィシャルなビッド。オープナーはよっぽどのことがない限り、2♣に対して2♦を単にビッドしてつなげる。
1♣ー1♥ー
1NTー2♣2♦。
ここまでが2♦のリレー。その後ウェストは♠が4枚であることを示す。2♠。
イーストはWのハンドがおおよそわかった。♠と♥が4枚づつのインビテーショナルなハンドのレンジである(10〜12点)。
イーストはゲームに誘われたわけで、これに乗るかどうかを決めないといけない。行くとしたならば、スラムがないと判断できるならゲームビッドするのが最も混乱がない。
こんな感じでツーウェイ・チェックバック・ステイマンである。
ツーウェイというのは2♣がインビテーション、2♦がゲームフォーシングというのを使い分けるということ。