冷静と蛮勇

先日のブリッジ定例会のハンドコピーが手に入ったので、面白かったスラムのハンドを紹介する。

Westに娘、Eastにおとうさんが座っていて、おとうさんにビッドが回ってきた。


Aが3枚と、クラブがボイド(1枚も無し)、なんとも魅力的なハンドだ。1ダイヤモンドでオープンすると、Wの娘は2クラブズと答える。今回は、はじめて5枚メジャーオープンというビッドを採用したのだが、今回は直接関係ないけど、普通は4枚のハートかスペード(メジャースート)があればそのスートを答えることになっている。てことは、メジャースートは4枚ないんだな。

おとうさんは新しいスートを2ハーツと紹介する。ハートが4枚ないことはわかっているけれど、つなぎのビッド。ちなみにリバースという取り決めは使っていない。それに対して娘は再度3クラブズと自分のクラブをビッドした。ならばということで、おとうさんは3NTとゲームビッドした。

娘との取り決めでは、ゲームまでビッドが行ったならば、それ以降はビッドを続けないことにする、という合意があった。なのでこの3NTは娘はパスをするはずである。しかし、、パスせず4クラブズと続けた、、、、うーむ。

娘のクラブは5枚ってことはないだろう。3NTを超えてまで言いたいクラブってのは?もし7枚なら、相手のブレークは4−2でAKQJxxxがあればトランプで負けなくて済む。いずれにしても、これだけトランプを主張するならば、きらきら光るクラブであることは間違いない。おとうさんにクラブが1枚も無くたって大丈夫!

ということで6クラブズにレイズして、娘がプレイすることになった!リードはスペードQ、途中、ドロートランプ(クラブを取ってしまうこと)する前にダイヤモンドでうろちょとしたけれど、クラブのAKを取って、最後はトランプのQを残して「クラブのQに負けますが、あと全部トランプで取れます」とクレーム(最後までプレイしないで、手を開いて相手に説明することで時間短縮すること)をした。お見事でした。

スモールスラムをビッド&メークしたペアがいなかったので、大量得点をもらうことができた。これはおとうさんの蛮勇と、娘の冷静。

しかし、以下のボードでは、EWの6ハーツが確実なのだが、Wの娘がビッドできずに我々は4ハーツで止まってしまって失点。

デコがありボコがあり、ディフェンスは割りと良くて、それで結果が3位入賞だったので、これからの練習の励みになる定例会となったのであった。