福岡ビギナーズ杯、午後の部(1)

さて、十分に睡眠を取り、会場のヒルトン福岡へ向かう。朝から暑い。夜にはSMAPのコンサート最終日が福岡ドームで行われるとのことで、帰りはごった返すだろうと、タクシーの運ちゃんに教えてもらった。

試合開始

午前中のセッションが始まる前に、招待されたペアの紹介があった。小学生の娘の紹介で皆から温かい拍手が起きた。他に子供たちが参加していると思っていたが、子供はうちの娘だけだった。ビギナーズ杯というだけあって、いろんなトラブルが予想されるためか、赤いジャンバーを着たスタッフの方が大勢で、ゲームをサポートしてくれた。

ムーブメント(試合中のテーブル移動表)が配られて、私と娘は、会場の一番端のテーブルにステーショナリ(いつもそこを動かなくていい)であった。小学生だったのでブリッジ連盟の方が気を配ってくれたのだろう。プレイの遅れも目立ったセッションだったので、いつも椅子に座って、対戦相手を待っていられるステイショナリは、とても助かった。

飲み物を忘れて歩くことも無いし、コンベンションカードも置いておくだけでいい。予想通り会場のクーラーはけっこう効いていたので、寒さを感じたが、きちんと対策は施してあって薄手のジャンバーを持ってきていた。娘が特に寒がっていたため、おとうさんのジャンバーとで2枚を体中に巻きつけていた。準備万端整った。

午前のセッション終了

とおもいきや、午前中、参加40ペア、2ボード11ラウンドの結果が38位。ショボン。
せめて39位なら、ブービー賞の商品がもらえたのに。。。ちなみに成績計算はマッチポイント方式といって、順位点を累積していく方法である。よって同じコントラクトなら1トリックでも多く取ったほうが成績が良い。

失意のまま昼ごはんに買ったおにぎりを食べる。娘はじゃがりこという菓子を買っていたのだが、これをポリポリ食べるうちに、娘が元気になってきた。40階の屋上までエレベータで行ってみたが、窓がなく外が見られなかった。

さて、おにぎり1個だけ食べて、眠くもならず体調は万全。さて午後はどうなることやら。

午後のセッションは41ペア参加とのこと。私達のテーブルは午前と同じテーブルでやっぱりステーショナリ。さて午前は調子が出なかったが、午後は頑張るぞ!(ただし娘から言わせると、午前も調子が悪かったわけではないとのことだった。問題はおとうさんとの波長のズレなのか?)

私達のビディングシステム

まとめてみると次のようになる。

  • ツーオーバーワン・ゲーム・フォーシングである。さらに、1-2のようなジャンプシフトは、単なるゲーム点のみ保証している。
  • プリエンプトはしない。教えてないので使えない。
  • 2の代のオープンは、20点以上のリアルスート。2アーティフィシャル・ゲーム・フォーシングは使わない。20点以上のバランス・ハンドなら2NTとビッドする。

おおよそ、こういうビディングシステムである。さらに、試合でプレイをしながら、進化していくのが我々ペアの特徴かな。

午前中の3番ボード、3NTN−1、23.7%

ステーショナリなので、今後Nには常におとうさんが座り、Sには娘が座っている。午前中の早い段階で、こんなハンドが来た。

娘が2とオープンする。Wはパス。さて、この2は強いハンドだ。ただし、その後のビッドを決めていないので、おとうさんが最終コントラクトを決める必要がある(とおとうさんが思いつめている)。どのゲームがいいのだろう?3NTか5が良いだろう。おとうさんは3NTを選んだ。

Eから8がリードされ、EWのディフェンダは、ブロックもせず上手にを5トリック取った。上手だなぁーと思った。

もし5にしたならば、先にを負けに行き、Nの3枚のダイヤモンドがドロートランプ(トランプ刈り)で無くなってしまう前に、ダミーでスペードをラフできると、5がメークする。単純にを刈りに行くとダウン。

娘がそんな高級なプレイができるわけはない(と思っている)ので、3NTも5もどちらもダウンだったろう。それにしても、この2オープン、5332のバランス・ハンドなら2NTオープンがいいと何度も話しているんだけれど、なかなか娘は慣れてくれない。

午後の最初のボード。17番。2NTW−1、8.5、44.7%

さて、心機一転午後のボード。

Nからパス3人、Wが2NTとオープンしてこれが最終コントラクトになっておとうさんのオープニング・リード。当然、3枚続きのアナー(絵札)は上からで、K。これが勝つ。続けてJをリードすると、ディクレアラがAで勝った。

うーむ、ディストリビューションは5332なのか5422なのか。娘はまだ10を持っていそうなので、5332ではないだろうか。ということはディクレアラはもう1回ダック(Aを取らないでわざと負ける)すべきだったのではないか?そうすると、もし娘が他のスートで勝っても、を3枚出しきってしまうので、を返せなくなる。すなわちおとうさんの長いを取れなくなるからだ。

案の定、ディクレアラはをリードして、娘がAで勝った。「10リードしてちょーだい!」と心の声で叫ぶも、帰ってきたのはダイヤモンドだった。あれ?もうないのかな?

しかし娘は10を持っていた。結局2NTは1ダウンになったわけだが、その時おとうさんが、「Aで勝った時にを返してちょうだいよう。そうすればすぐにダウンだったのだから」というと娘は「え?なんのこと?」要するに覚えてないのだ。さっきの事なのに。

そして曰く「ダウンしたから、いいじゃない!」

がーん。確かにダウンはしたけれど、おとうさんのリードをちゃんと見て、カードを数えていれば、10を返すことくらいすぐにわかるはず。そしてそれはわかってほしいのに。

というのがおとうさんの言い分。しかしおとうさんは少し矛盾している。これまでの練習では、本番のトーナメントで修正をしてきたが、こまごまとしたカードの出し方までは練習できていないではないか。プロセスがないのだから、結果だけを見て一喜一憂したって良いではないか。

どうも、娘と私との波長が合っていない。その原因はおとうさんにあるわけなのだが、まだおとうさんは気がついていない。