みちのく地域対抗競技会、その3

ハンドの話を進めよう。最初は派手なハンドから行こうか。

我々のツーオーバーワン・ゲーム・フォーシングのハンドから。1セッションでツーオーバーワンを使う機会のないこともあるし、今回は2セッションで4回ほど出てきたので多いほうだと思う。

通常の1ー2の形と、1ー2の形がある。

スラムトライ

1セッション目の7番は、このセッションの最後の方のボードだった。対戦相手は、仙台のkonnokさんペア。とても明るくて楽しげでマナーが良くて、テーブルがぱっと明るくなった感じでとにかく楽しかった。Eが私でWが娘。


W  N  E  S
         p
 p  2 p
 p  3 p
 p  5 a.p.

明らかにがトランプなのでビッドもしやすい。さらに2のマラソンビッド(ゲームまでパスしない)は4枚を保証しているだけなので、もう一度言うと5枚。娘はが3枚だったので3に4と付けることができたのでビッドが楽で良かった。私のが5枚以上であることがきちんと伝わっている。

その後、スラムの匂いがしたので5とスラムへの誘いをしてみると、娘はちょっと考えて、けっこうすぐにパスを置いた。後から聞くと「ちゃんと考えてからパスしたんだよ」と言っている。いちおう、トランプ以外にAやKがたくさんあったら6にレイズして欲しい、と言っているのだが、これまでレイズしてくれたことは一度もない。

プレイはJのリードから、スモールスラムならJを当てなければならないが、これが当たって6メーク。もし外れている配置だった場合は5で止まった私達がナイス!ってことになるのだが。対抗テーブルはきっちり6をビッド&メークしていた。

ちなみに、私のジャンプした2は何ですか?とオポーネントが娘に聞いてくれた。娘は「マラソンビッドです」と答えた。あはは、それじゃ通じないね。ゲーム・フォーシングという言葉を教えないといけないな。それと、同じ方が「5はスラムトライですか?」と聞いてくれて、私は「はいそうです」と答えた。スラムへ行けたか、もしくはJがオフサイドなら、私達に運が巡ってきたのに、ちょっと残念だったな。

ブラックウッド

今回のハンド(再掲)、

だと、EからブラックウッドやRKC(ローマン・キーカード・ブラックウッド)を使うと、キーカード2枚とQがわかるので、簡単に6に行く事ができると思う。しかし、娘との間では、ブラックウッドでエースを聞いたりするのは、もっと後からにしたいと思っている。

今は、できる限り「スラムに行こうと思っているんだけど、どうかな?」と相談する形を楽しみたい。ブラックウッドは指揮官と下士官の命令関係が明らかなので、相談とかそういうことにはならない。手の強さも含めて「スラムはどうかな?」という相談をいつもできるように、コントロールキュービッドなども教えていければと思う。

おとうさんが、我を忘れてしまったボード

そして、午前は2勝2敗ととても良い成績で乗り切ったはずなのに、後半そうそうに、おとうさんが我を忘れて、暴走するきっかけとなったボードがこれ。Nに私でSに娘が座っている。

ビッドは簡単で、Nのおとうさんの1が流れて最終コントラクトになる。そしてダミーが開くと、なんと10点のダミーが出てきて、おとうさん青ざめる!「えー、もしかしてAを見間違えたの?」「ごめーん、Aが隠れてた」って。

でオープンする時に、スラムがありそうだなと思っていただけに、どうも6ができそうだ。プレイしてみるとKがオンサイドで、Qも捕まえたので6メーク。あちゃー、スラムは無理としてもゲームもルーズしてしまった!

そして、地元盛岡のチームには勝っておかないといけないのに、大量点を献上する形になったことが、おとうさんとしては予定外で、動揺を引きずってしまった。この後の2ラウンドは、冷静さを失って失点を繰り返すことになる。

ちなみに、もしAを見間違わなかった場合、サウスは10点の2枚なので、フォーシング1NTをビッドする必要があった。娘はこのフォーシング1NTが苦手だったので、どのようにビッドが進んだのか興味がある。いずれ今回の件は、フォーシング1NT強化のボードとして覚えておくことにしたい。それと、おとうさんとしては、ゲーム中に平静を保つことを心に刻まないといけない。

対抗テーブルはきっかり6をビッド&メークしていた。このスラムビッドは大したものだと思う。