2つのバランスハンド

6ダイヤモンズ

W=の経緯を書こう。

Wに娘が座り、ビッドはサウスからパスで始まった。娘は少し悩んでいて、2とビッドした。なるほど。1年半くらい前に最初に4枚メジャーと称してビッドを使い出した時に、決めていたことがいくつかあって、その中で「20点あったら2の代でオープンする」という取り決めをしていた。強いハンドは何かしら工夫をしないと、ゲームを逃すことが多い。できるだけ単純がモットーだったので、これはわかりやすい。

その後1NTのオープンや2NTのオープンを少しづつ教えてきたけれど、まだ徹底できていないところがある。そこで、この2は、20点以上あるハンド、ということはおとうさんに伝わったので、いちおうネット上にはチャットで「強いハンドです」と相手には教えた。

さて、おとうさん、12点もあって、AやKもある。そこでいきなり6とビッドしたわけだ。もし娘がバランスハンドの時は、6NTの方が良いコントラクトの場合もある。ただしその場合、おとうさんのハートの持ち方が、106と良くない持ち方であるため、オープニングリードでハートを攻められてあっという間にダウンの可能性もある。だからプレイをするのはおとうさんじゃなくて、娘のほうがいいのだ。ということでいきなりの6

プレイはJのリードからはじまり、「短い方のトランプでラフすると、トリックが増える」を忠実に実施して、ドロートランプ(トランプ刈り)をした後、スペードをWのハンドでラフして、Aには取られるがちょうど12トリック取れて満足。

さて、ゲームが終わってからハンドを見ながら反省会をした。まず19点しかないが、よくビッドを覚えていなかったので2の代でオープンすることにしたという。その際、5枚メジャーだから4枚のダイヤモンドでのオープンになる。よって2。たしかにそうだ。反省会ではバランスハンドの時はオープンもしくはリビッドでNTをビッドするよ、という話をして、19点の場合は1の代でオープンしてその後2NTにジャンプするとちょうどいい、という話をした。このNT系でのハンドのオープン、リビッドについては、今週再度徹底して教えることにした。

さらに、2の代のオープンはいわゆる「マラソンビッド」ということにした。つまり、双方ゲームまでパスをしないという取り決め。ボードが終わって確認したこの取決めが次のボードで役に立った。

3NT

次に3NTW=のボードの話。

こちらも面白くて、2ボード続けて娘の2オープンだった。先ほどマラソンビッドを決めていたので、おとうさんが何をビッドしてもゲーム前ならパスはされないはず。そこでおとうさんは、スペードを2回ビッドして、5-3フィットのスペードコントラクトを探してみることにした。おとうさんの2に対して、娘は3。つまりスペードは4枚持っていないということだろう。さらにおとうさんはもう一度スペードを言った(3)ので、これで5枚保証。

もし娘がスペードを3枚持っていれば、ここで4とレイズしてくるだろう。しかし、娘は悩んで悩んで、3NTをビッドした。「おとうさんのスペードは5枚だよね。2枚で着けていいの?」「いやそれは良くないな」ということで3NTになった。

オープニングリードはJで、なんか絶体絶命って感じ。それでも、取れるトリックを数えて、最初のKを取って、ダイヤモンドでダミーにわたってJに向けてスモールをリード、これが勝ったので残りのダイヤモンドを取って9トリック取り逃げ。お見事。

さて、ビッドだが、今回は20点あった。そして5332のバランスハンドだ。

15−17が1NTオープン、そこから2点刻みで対応が変わってくる。18,19は1の代で開いた後にNTにジャンプする。20,21はいきなり2NTオープンだ。よって、今回は2NTオープンがちょうどよかったということになる。と、終わってから話をした。ちなみにジャコビートランスファーはまだ使えないので、もし本当に2NTオープンされた場合は、Eのおとうさんは、どこにコントラクトを持って行ったら良いか迷ったかもしれない。

それでも、オープナーのバランスハンドのオープンと、点数レンジ、という今週から始めようと思っていた課題が2つも出てきてくれたので助かった。